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アフォーダンスから考える心地の良いグラフィック
こんにちは~
本日は当社オウンドメディアで一番人気記事の
アフォーダンスを簡単に要約すると「物の形やデザインなどで視覚的にその装置(モノ)の機能が分かる」という理論となります。
もっと簡単に表現すると「パッと見ただけで、そのモノの利用方法がなんとなく分かる」といった感じでしょうか?
※詳しくは当社のアフォーダンスの記事を見てみてください:より使いやすいデザインにする「アフォーダンス」って?
さて、ここからは話を飛躍させ、当社の強み部分となる「グラフィックデザイン」にアフォーダンス的な側面を応用するなら?というお話です。
まずはグラフィックって?という方は弊社の事例を見てみてください。
壁面装飾(弊社事例:中国日立展2004)
展示会のブース(プロダクションEXPO東京 2013「株式会社アマナ」ブース)
のようなものを得意としていて、グラフィックのサイズは中規模~大規模なものが中心です。
ここでポイントとなってくるのが、デザインの美しさもありますが利用者にとって気持ちの良い配置になっているか?
という、どちらかというと「人間の習性」などを考慮したアプローチが必須になってきます。
わかりやすい例をあげるとこんな感じですね。
たとえばトイレにて利用者に「何かを呼びかけたい!」時に張り紙を貼るとしますね。
掲示する人の目線で貼ると、この位置に貼る人が大体かと思います。
自分から見て、見やすい場所ですね。
さて、ここで問題です。
この配置になにか問題があるとお気づきになりましたか?
「自分から見て」というのが問題…とまではいきませんが、「ユーザーのことを考えると」正解は下図のような位置です。
何かを伝える時に、多数のユーザが意識している使い方や利用方法を考えた配置やデザインにしないと、本来伝えたかった情報も伝わらなくなってしまうんですよね。
なので、利用場所がトイレであるならば「トイレユーザが長時間使うであろう体勢、目線」などを考慮した上でのデザイン設計にしなければなりません。
(なぜ私はトイレを例に出したのでしょうか、もっとキレイなシチュエーションにすれば良かったです(笑))
例えの良し悪しはありますが、やはりデザインが壁面装飾のような大きなものから名刺のような小さなものまで、利用者や受け取り側がどのような視線、どのようなシチュエーションで利用するかまでを設計しなければ一連のデザインが完成しない!と言っても過言ではありません。
さて、これらの考え方とアフォーダンスとの関連性についてですが……
本来の意味でのアフォーダンスとは、「行為の可能性」を指します。(ちょっと分かりづらいですね)
本来の意味でのアフォーダンスとは、「行為の可能性」を指します。(ちょっと分かりづらいですね)
今回の例の場合、「トイレの利用者がポスターを長時間見てくれる可能性を損なっている」という意味で失敗と言えます。
このような人間の習性や利用シーンまで考慮し、「可能性」を最大限に活用するデザイン設計は、デザインに付加価値がプラスする方法として有効な手段であり、デザインそのものの価値が高まるテクニックだと思います。
と。小難しいこと書きましたが、一口にデザイン!と言っても
単にカッコよければOK!
から脱却し、ユーザフレンドリーな設計をすることはアフォーダンスも今回紹介した方法もいずれも共通したデザインアプローチだと思います。
デザインで思い悩んだら一旦手を休めて、このような利用シーンやアフォーダンスなど考慮してみると一歩進んだデザインになると思いますよ~!