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より使いやすいデザインにする「アフォーダンス」って?
アフォーダンスってなに?
アフォーダンス理論(Affordance)は、アメリカの心理学者J・J・ギブソンが提唱した、認知心理学における概念です。これは「与える・提供する」という意味の「アフォード(afford)」という言葉から名付けられた造語で、物が持つ形や色、材質などが、その物自体の扱い方を説明しているという考え方です。
例えば、ドアノブがなく平らな金属片が付いた扉は、その平らな場所を押せばよいことを示し、引き手のついた引き出しは、引けばいいことを示しています。つまり、その形(デザイン)から使い方(情報)を発見できる、使い方の情報を発信している、という考え方です。
車などの扉では走行中に間違って扉が開かぬように、また小さい子供がいたずらして開かないようにアフォーダンスを逆手にとって設計されています。
身の回りにあるアフォーダンスの事例
↑ 箱の入り口が捨てるモノに近い形で開かれ、自然とゴミの分別を導かれている例
↑ グラフィックのカタチにより導かれる看板
↑ グラフィックに規則を与えて導く看板
↑ ボタンをずらすことで切り替えられる
これからのデザインに求められるもの
人の為になる事を考えて突き詰められた製品は、人間の認知特性からのアプローチで設計されることとなり、使い勝手の良いデザインへと変化します。この考え方はプロダクト製品に限らず、WEB業界のデザインもUIデザインと呼ばれるアフォーダンスと同じ考え方が主流となっています。
UIデザインとは、機器とユーザーとの関係性を使いやすく、わかりやすくデザインする、ということです。抽象的、概念的な意味のほか、機器を手に持つ行動、ボタンを押したり表示を読むこと、さらに、一見のカッコよさも機器とユーザーが接したところで起こりうる関係性の全てがUIと言われます。
このようにデザインのもつ力を考え、使いやすさ、分かりやすさからアプローチすることが、今後デザイナーに広く浸透していくと考えています。